能登大雨爪痕残し
のと鉄道運休続く 里山海道一部通行止め
1日の石川県内は、全線の南下で未明から朝に大雨が降り続いた。
志賀では午前6時40分までの24時間雨量が168.5ミリと観測史上最大を記録した。
土砂崩れのため、のと鉄道は終日運転を見合わせ、2日も運休する。
のと里山海道も一部通行止めとなった。
JRの特急は七尾線8本、北陸線27本が運休した。
午前中に雨はやみ、能登3市町の避難指示は全て解除されたが、大雨の爪痕は各地に残っている。
史上最大 志賀24時間168ミリ
未明までの24時間雨量は輪島208.5ミリ、七尾207.0ミリ、羽咋193.5ミリと9月の観測史上最大となった。
1時間雨量はかほくで1時間52.5ミリの9月最大を観測、金沢でも44.0ミリの激しい雨が降った。
前線は午前中に県内を通過し、雨は止んだ。
金沢地方気象台は夕方までに県内の大雨警報を全て解除したが、地盤が緩んでいる所があるとして、夜遅くまで土砂災害に注意するよう呼び掛けた。
七尾市、羽咋市、志賀町が出した避難指示と中能登町を加えた4市町の避難勧告は、午前中に全て解除された。
各市町の避難所は志賀町、羽咋市を除き閉鎖された。
県危機対策課によると1時午後7時現在、大雨による県内の住宅被害は一部損壊4棟、床上浸水36棟、床下浸水312棟となった。
けが人は確認されていない。
のと鉄道は1日朝、七尾市の西岸-能登中島駅間の2か所で線路ののり面が幅30メートル、同10メートルにわたってそれぞれ崩れ、観光列車を含む全34本の通行を取りやめた。
復旧工事に向けて現地調査を進めているが、運転再開の時期は決まっていない。
七尾線は始発から、特急能登かがり火と花嫁のれん計8本、普通34本が運休した。
午後3時までに全線で運転を再開した。
北陸線は特急サンダーバード17本としらさぎ9本、ダイナスター1本、普通26本が運休した。
午後9~10時台に運転を再開し、サンダーバードは自由席の多い臨時列車3本を運行した。
JR西日本金沢支社によると、管内で約1万9千人に影響が出た。
のと里山海道は、土砂崩れのため徳田大津-横田間の上り線11.1キロの区間で1日午前3時40分から通行止めが続いた。
県管理の道路は午後5時半現在、計9路線9か所が通行止めとなっている。
白山白川郷ホワイトロードも1日、31日に続いて有料区間を終日全線通行止めとした。

北國新聞:平成30年9月2日朝刊より一部コピー↑
のと鉄道運休続く 里山海道一部通行止め
1日の石川県内は、全線の南下で未明から朝に大雨が降り続いた。
志賀では午前6時40分までの24時間雨量が168.5ミリと観測史上最大を記録した。
土砂崩れのため、のと鉄道は終日運転を見合わせ、2日も運休する。
のと里山海道も一部通行止めとなった。
JRの特急は七尾線8本、北陸線27本が運休した。
午前中に雨はやみ、能登3市町の避難指示は全て解除されたが、大雨の爪痕は各地に残っている。
史上最大 志賀24時間168ミリ
未明までの24時間雨量は輪島208.5ミリ、七尾207.0ミリ、羽咋193.5ミリと9月の観測史上最大となった。
1時間雨量はかほくで1時間52.5ミリの9月最大を観測、金沢でも44.0ミリの激しい雨が降った。
前線は午前中に県内を通過し、雨は止んだ。
金沢地方気象台は夕方までに県内の大雨警報を全て解除したが、地盤が緩んでいる所があるとして、夜遅くまで土砂災害に注意するよう呼び掛けた。
七尾市、羽咋市、志賀町が出した避難指示と中能登町を加えた4市町の避難勧告は、午前中に全て解除された。
各市町の避難所は志賀町、羽咋市を除き閉鎖された。
県危機対策課によると1時午後7時現在、大雨による県内の住宅被害は一部損壊4棟、床上浸水36棟、床下浸水312棟となった。
けが人は確認されていない。
のと鉄道は1日朝、七尾市の西岸-能登中島駅間の2か所で線路ののり面が幅30メートル、同10メートルにわたってそれぞれ崩れ、観光列車を含む全34本の通行を取りやめた。
復旧工事に向けて現地調査を進めているが、運転再開の時期は決まっていない。
七尾線は始発から、特急能登かがり火と花嫁のれん計8本、普通34本が運休した。
午後3時までに全線で運転を再開した。
北陸線は特急サンダーバード17本としらさぎ9本、ダイナスター1本、普通26本が運休した。
午後9~10時台に運転を再開し、サンダーバードは自由席の多い臨時列車3本を運行した。
JR西日本金沢支社によると、管内で約1万9千人に影響が出た。
のと里山海道は、土砂崩れのため徳田大津-横田間の上り線11.1キロの区間で1日午前3時40分から通行止めが続いた。
県管理の道路は午後5時半現在、計9路線9か所が通行止めとなっている。
白山白川郷ホワイトロードも1日、31日に続いて有料区間を終日全線通行止めとした。

北國新聞:平成30年9月2日朝刊より一部コピー↑
能登大雨14河川氾濫
避難指示、一時2万人超
3時間雨量史上最大 七尾122ミリ、志賀92ミリ
石川県で31日、能登地方を中心に断続的に非常に激しい雨が降った。
県や市によると、1時間雨量58.0ミリを観測した七尾市の熊木川、日用川など、能登では少なくとも14河川が氾濫し、住宅の浸水や道路、田畑の冠水被害が生じた。
七尾、羽咋、志賀、宝達志水の4市町の計2万1873人に一時避難指示が出され、午後9時現在、志賀で91人、七尾市で36人、羽咋市で12人、宝達志水町で7人が避難している。
七尾の3時間雨量は122.0ミリ、志賀92.0ミリで観測史上最大となった。
各地で土砂崩れや道路通行止めが相次いだ。
床上浸水4棟、床下は160棟
1時間雨量は羽咋で63.5ミリを観測し、輪島50.5ミリ、宝達志水48.0ミリだった。
輪島では午後4時20分までの総雨量が185.5ミリで、8月の観測史上最大を記録した。
27日午後7時の降り始めから31日午後5時までの総雨量は輪島248.5ミリ、珠洲242.0ミリ、七尾219.0ミリ、羽咋208.5ミリとなっている。
金沢地方気象台は加賀市と野々市市、川北町を除く県内全域に大雨警報を発表し、土砂災害や低い土地での浸水に厳重な警戒を呼び掛けた。
能登南部と加賀北部に洪水警報も出した。
津幡町以北の11市町に土砂災害警戒情報が出された。
石川県危機対策課によると午後9時現在、大雨によるけが人は確認されていない。
県のまとめでは、七尾市中島町瀬嵐で住宅1棟が一部損壊し、同市と羽咋市の住宅4棟が床上浸水、中能登町、志賀町、七尾市、羽咋市で計160棟が床下浸水した。
七尾市では熊木川、日用川のほか、御祓川と崎山川、鷹合川、二宮川、大津川、吉田川、能登町と輪島市の町野川、輪島市の八ケ川、志賀町の米町川、羽咋市の飯山川、宝達志水町の長者川と前田川で一時水があふれた。
避難指示が出たのは、七尾市中島町中島、熊木など5地区と崎山、田鶴浜の各地区、羽咋市尾長出町、志賀町北吉田などと宝達志水町全域。
七尾市のほぼ全域、中能登町の全域、羽咋市、志賀町の避難指示対象地区以外の全域に避難勧告が出された。
七尾市では、能越自動車道の七尾-七尾大泊間、国道160号の大田町-庵町で連続雨量が規制値を超えたため通行止めとなった。
県管理の道路は午後9時現在、志賀町の国道249号など13路線15カ所で通行止めとなっている。
北陸線特急48本運休
JR北陸線では、午後以降終電までのサンダーバードとしらさぎなど特急48本が運休した。
七尾線は高松-七尾で運転を取りやめ、特急15本と普通37本が運休、JR西日本金沢支社管内では、2万人に影響した。
JRいしかわ鉄道は倶利伽羅駅の雨量計が規制値に達したため、午後1時半ごろから約2時間運転を見合わせ、普通8本が運休した。
のと鉄道は30本が運休、1日も16本を運休する。
輪島市光浦町では斜面が幅約10メートルにわたって崩れ、土砂で民家の窓ガラス1枚が割れた。
珠洲市大谷町の真宗大谷派広栄寺でも裏手の崖が崩れた。


北國新聞:平成30年9月1日朝刊より一部コピー↑
避難指示、一時2万人超
3時間雨量史上最大 七尾122ミリ、志賀92ミリ
石川県で31日、能登地方を中心に断続的に非常に激しい雨が降った。
県や市によると、1時間雨量58.0ミリを観測した七尾市の熊木川、日用川など、能登では少なくとも14河川が氾濫し、住宅の浸水や道路、田畑の冠水被害が生じた。
七尾、羽咋、志賀、宝達志水の4市町の計2万1873人に一時避難指示が出され、午後9時現在、志賀で91人、七尾市で36人、羽咋市で12人、宝達志水町で7人が避難している。
七尾の3時間雨量は122.0ミリ、志賀92.0ミリで観測史上最大となった。
各地で土砂崩れや道路通行止めが相次いだ。
床上浸水4棟、床下は160棟
1時間雨量は羽咋で63.5ミリを観測し、輪島50.5ミリ、宝達志水48.0ミリだった。
輪島では午後4時20分までの総雨量が185.5ミリで、8月の観測史上最大を記録した。
27日午後7時の降り始めから31日午後5時までの総雨量は輪島248.5ミリ、珠洲242.0ミリ、七尾219.0ミリ、羽咋208.5ミリとなっている。
金沢地方気象台は加賀市と野々市市、川北町を除く県内全域に大雨警報を発表し、土砂災害や低い土地での浸水に厳重な警戒を呼び掛けた。
能登南部と加賀北部に洪水警報も出した。
津幡町以北の11市町に土砂災害警戒情報が出された。
石川県危機対策課によると午後9時現在、大雨によるけが人は確認されていない。
県のまとめでは、七尾市中島町瀬嵐で住宅1棟が一部損壊し、同市と羽咋市の住宅4棟が床上浸水、中能登町、志賀町、七尾市、羽咋市で計160棟が床下浸水した。
七尾市では熊木川、日用川のほか、御祓川と崎山川、鷹合川、二宮川、大津川、吉田川、能登町と輪島市の町野川、輪島市の八ケ川、志賀町の米町川、羽咋市の飯山川、宝達志水町の長者川と前田川で一時水があふれた。
避難指示が出たのは、七尾市中島町中島、熊木など5地区と崎山、田鶴浜の各地区、羽咋市尾長出町、志賀町北吉田などと宝達志水町全域。
七尾市のほぼ全域、中能登町の全域、羽咋市、志賀町の避難指示対象地区以外の全域に避難勧告が出された。
七尾市では、能越自動車道の七尾-七尾大泊間、国道160号の大田町-庵町で連続雨量が規制値を超えたため通行止めとなった。
県管理の道路は午後9時現在、志賀町の国道249号など13路線15カ所で通行止めとなっている。
北陸線特急48本運休
JR北陸線では、午後以降終電までのサンダーバードとしらさぎなど特急48本が運休した。
七尾線は高松-七尾で運転を取りやめ、特急15本と普通37本が運休、JR西日本金沢支社管内では、2万人に影響した。
JRいしかわ鉄道は倶利伽羅駅の雨量計が規制値に達したため、午後1時半ごろから約2時間運転を見合わせ、普通8本が運休した。
のと鉄道は30本が運休、1日も16本を運休する。
輪島市光浦町では斜面が幅約10メートルにわたって崩れ、土砂で民家の窓ガラス1枚が割れた。
珠洲市大谷町の真宗大谷派広栄寺でも裏手の崖が崩れた。


北國新聞:平成30年9月1日朝刊より一部コピー↑
収穫目前 稲穂に泥水
「もうちょっとやったんに」 農家、田んぼ眺めぼうぜん
31日の大雨は、能登各地の田畑に打撃を与えた。
黄金色に色付いた稲穂は先端まで泥水につかって倒れ、輪島市の国名勝「白米千枚田」では棚田の一部が崩れる被害も出た。
コシヒカリの収穫ピークが9月上旬に見込まれる中、生産者は「もうちょっとやったんに」と、目の前に広がる惨禍をぼうぜんと眺めた。
「被害の規模、作物に与える影響は想像がつかない」。
七尾市農林水産課の職員は、朝から被害があった農地の確認や崩れた農道の応急対応に追われた。
能登地域の各市町では、至る所で河川からあふれた泥水が水田に流れ込んだ。
10日から収穫を始める予定だったという七尾市中島町山戸田の農業蔵基秀治さん(80)は「稲が病気になるかもしれんし心配や」と声を落とし、用水に詰まった土砂を必死にかき出した。
同市新屋町で米作りをする扇木原和博さん(65)は「米の等級、品質が下がってしまう。収穫目前だったのに残念だ」と頭を抱えた。
水田に土砂が流れ込んだ同市中島町土川の浅田そよ子さん(80)は「稲が倒れ込んで収穫作業が大変。これからの事を思う時が重くなる」とうなだれた。

北國新聞:平成30年9月1日朝刊より一部コピー↑
「もうちょっとやったんに」 農家、田んぼ眺めぼうぜん
31日の大雨は、能登各地の田畑に打撃を与えた。
黄金色に色付いた稲穂は先端まで泥水につかって倒れ、輪島市の国名勝「白米千枚田」では棚田の一部が崩れる被害も出た。
コシヒカリの収穫ピークが9月上旬に見込まれる中、生産者は「もうちょっとやったんに」と、目の前に広がる惨禍をぼうぜんと眺めた。
「被害の規模、作物に与える影響は想像がつかない」。
七尾市農林水産課の職員は、朝から被害があった農地の確認や崩れた農道の応急対応に追われた。
能登地域の各市町では、至る所で河川からあふれた泥水が水田に流れ込んだ。
10日から収穫を始める予定だったという七尾市中島町山戸田の農業蔵基秀治さん(80)は「稲が病気になるかもしれんし心配や」と声を落とし、用水に詰まった土砂を必死にかき出した。
同市新屋町で米作りをする扇木原和博さん(65)は「米の等級、品質が下がってしまう。収穫目前だったのに残念だ」と頭を抱えた。
水田に土砂が流れ込んだ同市中島町土川の浅田そよ子さん(80)は「稲が倒れ込んで収穫作業が大変。これからの事を思う時が重くなる」とうなだれた。

北國新聞:平成30年9月1日朝刊より一部コピー↑