疑似被災 対処法は
「楽しんでいいの?」「余震に不安感」
東日本大震災の惨状を伝えるニュースが連日、流れている。
こうした悲惨な映像や情報に大量に接するうちに、気が高ぶったり、悲しみや無力感に襲われたり…。
さらには体調を崩したりする人が増えていると言う。
どう対処すればいいのか。
専門家は「まずは自分を落ち着かせて」と助言する。
東京都内の岩手県出身女性(36)は「常に気が張っている。余震が何度も来るし、寝るときも緊張が解けない」と話す。
震災発生以来、家にいてテレビや新聞を見続ける日々。
被災地のニュースに接すると、つらくてたまらない。
先日、悩んだ末に出掛けた観劇も「行方不明の人がいるのに自分だけ楽しんでいいのか」と罪悪感に襲われた。
「不安から薬局に駆け込む人が増え、忙しい」
と茨城県内の薬剤師は話す。子供への影響も出ている。
「不安感を訴えて保健室にやってくる児童生徒が増えた。子どもは大人よりも頭で整理しにくい」(足立区の臨床心理士 浅輪ゆう子さん)
「生々しい映像が流れることで、日本中の多くの人が今回の災害を疑似体験しているといえる。他者の苦しみや悲しみに感情移入して精神的なダメージを受ける『共感疲労』が起き、心に傷を負う人も出てきている」
と、精神科医の香山リカさんは指摘する。
震災発生以来、香山さんが勤務する病院にも「涙が止まらない」などと訴える来院者が増えているという。
無力感や憂うつ感だけでなく、頭痛や目まい、不眠など、身体症状が現れる人もいる。
米国では、テレビ映像を見ただけでトラウマ(心的外傷)を負う例が報告されている。
1986年のスペースシャトルチャレンジャー号爆発事故に始まり、2001年の中枢同時テロ以降は複数の症例が報告され、研究が進んでいるという。
「被災者がつらい思いをしているのに普段通りの生活をするのは申し訳ないと思うのは自然な感情」と香山さん。
「だからこそ、そんな風に思ってしまう自分自身を励ましてほしい」と香山さんは助言する。
「震災の被害は長期化する。役立てるときに備えて、力を蓄えなければ。そのためには支援する側が平常心を保つことが大事」
心療内科専門の医師、海原純子さんは「被災地以外でも余震が頻繁に起きているため、『また地震が起きるのでは』と不安に陥る人が多いと思う」と推測する。
海原さんの周囲でも、津波の映像を見て吐いてしまった男性や、胃腸障害を起こして入院した女性がいた。
海原さんは「映像を見て気持ち悪くなったり、眠れなくなるのは、正常な反応。むしろ共感能力や想像力がある人ほど反応しやすい」と話す。
その上で「だいたいは急性のストレス反応で、病気とは言えない。一ヶ月以上過ぎても具合が悪ければ、医師の診断を仰いだ方がいい」と話す。
落ち着くためにはどうしたらいいか。具体的には、
・テレビを見続けない
・なるべく運動する
・1日に何回か首や足などを回して体の緊張をほぐす
・深呼吸してみる
・音楽などを聴いてリラックスを心掛ける
などが効き目があるという。
海原さんは先日、仲間らと被災者が集まる避難場所にボランティアに行ったが、受け入れ態勢が不十分でうまく役立てず、悔しい思いをした。
「今すぐ役立ちたいと思っても、うまくいかないことは多い。焦っても仕方ない」と海原さん。
「被災地でなくてもフラストレーションがたまり、街中がいら立っている感じがする。私達がまずできることは、目の前にいる人を被災した人々だと思って、親切に接することかもしれない」

北陸中日新聞(平成23年3月23日:朝刊)
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東日本大震災の惨状を伝えるニュースが連日、流れている。
こうした悲惨な映像や情報に大量に接するうちに、気が高ぶったり、悲しみや無力感に襲われたり…。
さらには体調を崩したりする人が増えていると言う。
どう対処すればいいのか。
専門家は「まずは自分を落ち着かせて」と助言する。
東京都内の岩手県出身女性(36)は「常に気が張っている。余震が何度も来るし、寝るときも緊張が解けない」と話す。
震災発生以来、家にいてテレビや新聞を見続ける日々。
被災地のニュースに接すると、つらくてたまらない。
先日、悩んだ末に出掛けた観劇も「行方不明の人がいるのに自分だけ楽しんでいいのか」と罪悪感に襲われた。
「不安から薬局に駆け込む人が増え、忙しい」
と茨城県内の薬剤師は話す。子供への影響も出ている。
「不安感を訴えて保健室にやってくる児童生徒が増えた。子どもは大人よりも頭で整理しにくい」(足立区の臨床心理士 浅輪ゆう子さん)
「生々しい映像が流れることで、日本中の多くの人が今回の災害を疑似体験しているといえる。他者の苦しみや悲しみに感情移入して精神的なダメージを受ける『共感疲労』が起き、心に傷を負う人も出てきている」
と、精神科医の香山リカさんは指摘する。
震災発生以来、香山さんが勤務する病院にも「涙が止まらない」などと訴える来院者が増えているという。
無力感や憂うつ感だけでなく、頭痛や目まい、不眠など、身体症状が現れる人もいる。
米国では、テレビ映像を見ただけでトラウマ(心的外傷)を負う例が報告されている。
1986年のスペースシャトルチャレンジャー号爆発事故に始まり、2001年の中枢同時テロ以降は複数の症例が報告され、研究が進んでいるという。
「被災者がつらい思いをしているのに普段通りの生活をするのは申し訳ないと思うのは自然な感情」と香山さん。
「だからこそ、そんな風に思ってしまう自分自身を励ましてほしい」と香山さんは助言する。
「震災の被害は長期化する。役立てるときに備えて、力を蓄えなければ。そのためには支援する側が平常心を保つことが大事」
心療内科専門の医師、海原純子さんは「被災地以外でも余震が頻繁に起きているため、『また地震が起きるのでは』と不安に陥る人が多いと思う」と推測する。
海原さんの周囲でも、津波の映像を見て吐いてしまった男性や、胃腸障害を起こして入院した女性がいた。
海原さんは「映像を見て気持ち悪くなったり、眠れなくなるのは、正常な反応。むしろ共感能力や想像力がある人ほど反応しやすい」と話す。
その上で「だいたいは急性のストレス反応で、病気とは言えない。一ヶ月以上過ぎても具合が悪ければ、医師の診断を仰いだ方がいい」と話す。
落ち着くためにはどうしたらいいか。具体的には、
・テレビを見続けない
・なるべく運動する
・1日に何回か首や足などを回して体の緊張をほぐす
・深呼吸してみる
・音楽などを聴いてリラックスを心掛ける
などが効き目があるという。
海原さんは先日、仲間らと被災者が集まる避難場所にボランティアに行ったが、受け入れ態勢が不十分でうまく役立てず、悔しい思いをした。
「今すぐ役立ちたいと思っても、うまくいかないことは多い。焦っても仕方ない」と海原さん。
「被災地でなくてもフラストレーションがたまり、街中がいら立っている感じがする。私達がまずできることは、目の前にいる人を被災した人々だと思って、親切に接することかもしれない」

北陸中日新聞(平成23年3月23日:朝刊)
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