内部被ばく軽視する日本
政府は安全繰り返すけど・・・
「人体に影響を及ぼす値ではない」-。
福島第1原発の放射性物質漏えい事故で連日、政府はこう繰り返す。
一般人への放射線の影響を否定する根拠が、胸のエックス線検診などと比較した漏斗状の「被ばく安全基準」だ。
しかし、これは一回の外部被ばくの目安に過ぎず、内部被ばくの実情が軽視されていると言う。
原爆被害者でもある沢田昭二・名古屋大名誉教授(79)や識者に聞いた。
「政府は『CT(コンピューター断層撮影)スキャンの何分の一の放射線量』などと、身体への影響が少ないように言うが、それは外部被ばくの場合だ。
もっと深刻なのは内部被ばく。体に入った時にはダメージはもっと大きい」
福島第1原発から放出されるヨウ素やセシウムなどの放射性物質について、沢田氏は名古屋市内でこう警告する。
専門は素粒子物理学だが、13歳だった昭和20年8月、広島の爆心地から1.4キロの自宅で被爆。
核兵器禁止の訴えとともに放射線の研究も重ねてきた。
広島と長崎の原爆症認定訴訟では、原告側証人として内部被ばくを分析した意見書を裁判所に提出した。
内部被ばく被害は、最近の同認定訴訟で認められるようになったが、これまで「軽視されていた」と沢田氏は言う。
「従来の原爆放射線量評価体系では、爆心地から1.2キロ超の被害が過小評価されていた。
実際には爆心地2.5キロ離れても脱毛を発症した人がいる。
上空に巻き上げられた放射性物質が降下し、内部被ばくした影響によるものだ」
体に入ったらダメージ深刻
放射性物質はスギ花粉より小さく、ちりに付着して漂う。
その汚染された空気を吸い、飲食物を取ると体内に入り、内部被ばくする。
「体内だから水で洗い流せない。体の表面に付着すれば、運動で激しく呼吸した際も取り込んでしまう」
しかも、体内の測定は事実上不可能だ。
後年、がんや白血病などを発症しても、実際にそれが放射性物質による内部被ばくかどうか見極めることも難しいと言う。
一方、被ばく安全基準は国際放射線防護委員会に準拠するが、CTやエックス線装置の放射線量は一回だけの体外被ばくで、医療上の利点から高い被ばく量を許容する。
戸外での1時間当たり最大放射線量とは単純に比べられない。
日本人の一般の人工被ばくの年間限度量は1ミリシーベルトだ。
沢田氏がさらに懸念するのは、こうした人体に影響するとされる数値で、政府が「しきい値論」を用いる点。
最近では5~10%の人が発症する範囲を呼ぶ。
「放射線の影響は、急性症状も晩発性障害も個人差や年齢差が大きい。例えば脱毛では、40ミリシーベルトで0.03%、400ミリシーベルトで0.15%の人が発症する」
つまり、安全とされる数字の範囲の放射線量でも、実際は発症者が出る。
しきい値が使われることで「作業員に被ばくの影響が出ても、しきい値以下だと放射線の影響ではないとされる可能性もある」と心配する。
政府は福島第1原発から半径20キロ圏内を避難指示、20~30キロ圏内を屋内退避としているが、
「もっと広い範囲を避難指示すべきだ」と沢田氏は続ける。
「放射性物質の測定装置をたくさん配置すること。それも太陽電池で動き、電波で結果を知らせて風向きも調べる。米国ネバダの核実験場では、200~100キロ離れた場所にも測定装置を置いている」
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北陸中日新聞(平成23年3月29日:朝刊)
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「人体に影響を及ぼす値ではない」-。
福島第1原発の放射性物質漏えい事故で連日、政府はこう繰り返す。
一般人への放射線の影響を否定する根拠が、胸のエックス線検診などと比較した漏斗状の「被ばく安全基準」だ。
しかし、これは一回の外部被ばくの目安に過ぎず、内部被ばくの実情が軽視されていると言う。
原爆被害者でもある沢田昭二・名古屋大名誉教授(79)や識者に聞いた。
「政府は『CT(コンピューター断層撮影)スキャンの何分の一の放射線量』などと、身体への影響が少ないように言うが、それは外部被ばくの場合だ。
もっと深刻なのは内部被ばく。体に入った時にはダメージはもっと大きい」
福島第1原発から放出されるヨウ素やセシウムなどの放射性物質について、沢田氏は名古屋市内でこう警告する。
専門は素粒子物理学だが、13歳だった昭和20年8月、広島の爆心地から1.4キロの自宅で被爆。
核兵器禁止の訴えとともに放射線の研究も重ねてきた。
広島と長崎の原爆症認定訴訟では、原告側証人として内部被ばくを分析した意見書を裁判所に提出した。
内部被ばく被害は、最近の同認定訴訟で認められるようになったが、これまで「軽視されていた」と沢田氏は言う。
「従来の原爆放射線量評価体系では、爆心地から1.2キロ超の被害が過小評価されていた。
実際には爆心地2.5キロ離れても脱毛を発症した人がいる。
上空に巻き上げられた放射性物質が降下し、内部被ばくした影響によるものだ」
体に入ったらダメージ深刻
放射性物質はスギ花粉より小さく、ちりに付着して漂う。
その汚染された空気を吸い、飲食物を取ると体内に入り、内部被ばくする。
「体内だから水で洗い流せない。体の表面に付着すれば、運動で激しく呼吸した際も取り込んでしまう」
しかも、体内の測定は事実上不可能だ。
後年、がんや白血病などを発症しても、実際にそれが放射性物質による内部被ばくかどうか見極めることも難しいと言う。
一方、被ばく安全基準は国際放射線防護委員会に準拠するが、CTやエックス線装置の放射線量は一回だけの体外被ばくで、医療上の利点から高い被ばく量を許容する。
戸外での1時間当たり最大放射線量とは単純に比べられない。
日本人の一般の人工被ばくの年間限度量は1ミリシーベルトだ。
沢田氏がさらに懸念するのは、こうした人体に影響するとされる数値で、政府が「しきい値論」を用いる点。
最近では5~10%の人が発症する範囲を呼ぶ。
「放射線の影響は、急性症状も晩発性障害も個人差や年齢差が大きい。例えば脱毛では、40ミリシーベルトで0.03%、400ミリシーベルトで0.15%の人が発症する」
つまり、安全とされる数字の範囲の放射線量でも、実際は発症者が出る。
しきい値が使われることで「作業員に被ばくの影響が出ても、しきい値以下だと放射線の影響ではないとされる可能性もある」と心配する。
政府は福島第1原発から半径20キロ圏内を避難指示、20~30キロ圏内を屋内退避としているが、
「もっと広い範囲を避難指示すべきだ」と沢田氏は続ける。
「放射性物質の測定装置をたくさん配置すること。それも太陽電池で動き、電波で結果を知らせて風向きも調べる。米国ネバダの核実験場では、200~100キロ離れた場所にも測定装置を置いている」
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