継続体制の整備焦点に
スズキ会長CEO返上
スズキはカリスマ経営者として君臨した鈴木修会長(86)が最高経営責任者(CEO)職を返上する人事を決めた。
燃費不正測定の発覚から処分と再発防止策をまとめて国土交通省に報告したスズキは、販売減少や企業イメージへの打撃を抑えようと早期の幕引きを図る構えだが、後継体制を整備できるかが課題となりそうだ。
燃費不正測定 早期幕引き図る
5月の車名別国内新車販売台数でスズキの主力軽自動車「アルト」と「スペーシア」がそれぞれ前年同月比9.8%減と17.0%減の大幅マイナスとなった。
鈴木会長も「(販売への影響が)なかったといえばうそになる」と指摘した。
今後の経営は29日に決まる新CEOを中心にした合議制を取る予定だ。
ただ、スズキを世界的企業に育て上げた鈴木修氏は会長に残り、実質的な体制は変わらないとの指摘もある。
スズキは過去にも副社長を中心にした集団指導体制に移行すると表明したが、鈴木会長に依存する体質は大きく変わらなかった。
長男の鈴木俊宏社長(57)も「1年でぽっと変えられるかというと、そうではない」と今後の体制整備が難しいことを認める。
政治家や中央省庁とのやりとりなど人脈を生かした渉外業務は引き続き鈴木会長が担う予定だ。
鈴木会長は記者会見で「段階的に仕事を引き継いでいく」として、経営体制は一度には変えない考えを示唆。
鈴木社長は「下から自由に意見が出るように変えないといけない。できるか分からないがそういう体質に変えていく」と話し、企業風土の変革の難しさをにじませた。
「再発防止の指導が責務」 鈴木会長
「私一人で(経営全体を)見ることは不可能」。
スズキの鈴木修会長は、8日の記者会見でそう漏らした。
「世間では『独裁』と言われる」と自虐的に言うほどの経営体制は変わるのか。
今後については「チーム・スズキでやってもらう」と繰り返した。
東京・霞ヶ関の国土交通省で会見した鈴木会長は、手元の紙に目を落としながらコメントを読み上げ、頭を下げた。
会長職にとどまる理由を「自ら反省しながら、再発防止に向けて指導することが第一の責務と考えた」と釈明、何度も「ご理解いただきたい」と口にした。
企業規模が拡大したこの数年、自らの目が届かないことが増えたと振り返り「今回の問題はその表れだと思う」とも。
体制移行には困難を伴うという見方もある。
同席した長男の俊宏社長は「(鈴木会長は)37年間、社長と会長をしてきた。1年で(体制を)変えられるかと言うと、そうはならない」と認めた。

北國新聞:平成28年6月9日 朝刊より一部コピー
合議制、5年で土台つくる
鈴木修会長
「不正を厳粛に受け止め、経営責任を明確にする。大変申し訳ない」
ー兼任するCEO職の返上を決断した理由は。
鈴木会長
「企業規模からして私自身が一人で(経営全体を)見るのは不可能だと数年来、考えてきた。結果的にこういう(燃費不正測定の)問題が出てきたのは、その現れだと思っている」
ー今後の経営体制は。
鈴木会長
「合議制のチームでやっていく」
ー1年前の社長交代時も「チームスズキ」と言っていた。
鈴木俊宏社長
「1年で変えるのは非常に難しい。自由に意見が言える体質に変え、5年で土台をつくりたい」
鈴木会長
「段階的に仕事を引き継いでいく。経過措置は必要だ」
ーCEOだけでなく会長も退任することが次世代に託すことになるのでは。
鈴木会長
「自分が逃げるというやり方より、(体制を)再構築して健全な企業に発展させる基をつくっていくことが必要だと考えた。理解してほしい」
ー本田治副社長の辞任理由は。
本田副社長
「技術統括としての監督、管理(責任)を考えた。私から申し出た」
ー販売自粛の考えは。
鈴木会長
「販売は続けさせてほしい」
ー今回の問題以外の不正は。
鈴木会長
「ないと信じている」

北國新聞:平成28年6月9日 朝刊より一部コピー↑
スズキ会長CEO返上
スズキはカリスマ経営者として君臨した鈴木修会長(86)が最高経営責任者(CEO)職を返上する人事を決めた。
燃費不正測定の発覚から処分と再発防止策をまとめて国土交通省に報告したスズキは、販売減少や企業イメージへの打撃を抑えようと早期の幕引きを図る構えだが、後継体制を整備できるかが課題となりそうだ。
燃費不正測定 早期幕引き図る
5月の車名別国内新車販売台数でスズキの主力軽自動車「アルト」と「スペーシア」がそれぞれ前年同月比9.8%減と17.0%減の大幅マイナスとなった。
鈴木会長も「(販売への影響が)なかったといえばうそになる」と指摘した。
今後の経営は29日に決まる新CEOを中心にした合議制を取る予定だ。
ただ、スズキを世界的企業に育て上げた鈴木修氏は会長に残り、実質的な体制は変わらないとの指摘もある。
スズキは過去にも副社長を中心にした集団指導体制に移行すると表明したが、鈴木会長に依存する体質は大きく変わらなかった。
長男の鈴木俊宏社長(57)も「1年でぽっと変えられるかというと、そうではない」と今後の体制整備が難しいことを認める。
政治家や中央省庁とのやりとりなど人脈を生かした渉外業務は引き続き鈴木会長が担う予定だ。
鈴木会長は記者会見で「段階的に仕事を引き継いでいく」として、経営体制は一度には変えない考えを示唆。
鈴木社長は「下から自由に意見が出るように変えないといけない。できるか分からないがそういう体質に変えていく」と話し、企業風土の変革の難しさをにじませた。
「再発防止の指導が責務」 鈴木会長
「私一人で(経営全体を)見ることは不可能」。
スズキの鈴木修会長は、8日の記者会見でそう漏らした。
「世間では『独裁』と言われる」と自虐的に言うほどの経営体制は変わるのか。
今後については「チーム・スズキでやってもらう」と繰り返した。
東京・霞ヶ関の国土交通省で会見した鈴木会長は、手元の紙に目を落としながらコメントを読み上げ、頭を下げた。
会長職にとどまる理由を「自ら反省しながら、再発防止に向けて指導することが第一の責務と考えた」と釈明、何度も「ご理解いただきたい」と口にした。
企業規模が拡大したこの数年、自らの目が届かないことが増えたと振り返り「今回の問題はその表れだと思う」とも。
体制移行には困難を伴うという見方もある。
同席した長男の俊宏社長は「(鈴木会長は)37年間、社長と会長をしてきた。1年で(体制を)変えられるかと言うと、そうはならない」と認めた。

北國新聞:平成28年6月9日 朝刊より一部コピー
合議制、5年で土台つくる
鈴木修会長
「不正を厳粛に受け止め、経営責任を明確にする。大変申し訳ない」
ー兼任するCEO職の返上を決断した理由は。
鈴木会長
「企業規模からして私自身が一人で(経営全体を)見るのは不可能だと数年来、考えてきた。結果的にこういう(燃費不正測定の)問題が出てきたのは、その現れだと思っている」
ー今後の経営体制は。
鈴木会長
「合議制のチームでやっていく」
ー1年前の社長交代時も「チームスズキ」と言っていた。
鈴木俊宏社長
「1年で変えるのは非常に難しい。自由に意見が言える体質に変え、5年で土台をつくりたい」
鈴木会長
「段階的に仕事を引き継いでいく。経過措置は必要だ」
ーCEOだけでなく会長も退任することが次世代に託すことになるのでは。
鈴木会長
「自分が逃げるというやり方より、(体制を)再構築して健全な企業に発展させる基をつくっていくことが必要だと考えた。理解してほしい」
ー本田治副社長の辞任理由は。
本田副社長
「技術統括としての監督、管理(責任)を考えた。私から申し出た」
ー販売自粛の考えは。
鈴木会長
「販売は続けさせてほしい」
ー今回の問題以外の不正は。
鈴木会長
「ないと信じている」

北國新聞:平成28年6月9日 朝刊より一部コピー↑
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